イベントについて
場所 テアトル新宿
● 上映終了後トーク (2019/3/14)
日時 2019年3月14日(木)20:50の回上映後
場所 テアトル新宿
登壇 末井昭・作家 編集者 サックス奏者、松本優作・監督
Noise talkへ
● バリアフリー上映:『Noise』×「Ontenna」 (2019/3/13)
日時 2019年3月13日(水)20:40〜 上映前にオンテナの使い方、上映後にトーク
場所 テアトル新宿
登壇 本田達也・プロジェクトリーダー、松本優作・監督、オンテナのプロダクトデザイナーと手話通訳も
Noise talkへ
場所 テアトル新宿
● 上映終了後トーク (2019/3/7)
日時 2019年3月7日(木)20:50の回上映後アフタートーク
場所 テアトル新宿
登壇 外所一石・コンセプター、長倉顕太・ビジネス書作家、松本優作・監督
Noise talkへ
● 上映終了後トーク (2019/3/6)
日時 2019年3月6日(月)20:50の回上映後アフタートーク
場所 テアトル新宿
登壇 アダム・トレルサードウィンドフィルムズ、松本優作・監督
Noise talkへ
● 上映終了後トーク (2019/3/5)
日時 2019年3月5日(火)20:50の回上映後アフタートーク
場所 テアトル新宿
登壇 箕輪厚介・幻冬舎編集者、小橋賢児・出演、松本優作・監督
Noise talkへ
日時 2019年3月4日(月)20:50の回上映後アフタートーク
場所 テアトル新宿
登壇 田中俊介・BOYS AND MEN、松本優作・監督
日時 2019年3月2日(日)20:50の回上映後アフタートーク
場所 テアトル新宿
登壇 banvox・音楽プロデューサー、來河侑希・出演、岸建太朗・出演&撮影監督、松本優作・監督
● 初日舞台挨拶 (2019/3/1)
日時 2019年3月1日(日)20:50の回上映後初日舞台挨拶
場所 テアトル新宿
登壇 篠崎こころ・出演、安城うらら・出演、鈴木宏侑・出演、松本優作・監督
Noise talkへ
・初日舞台挨拶: 3/1
篠崎こころ、安城うらら、鈴木宏侑、松本優作・監督
詳細
・上映中トークイベント: 3/2
banvox・音楽プロデューサー、來河侑希、岸建太朗、松本優作・監督
・上映中トークイベント: 3/5
箕輪厚介(幻冬舎 編集者)、小橋賢児、松本優作・監督
詳細
チケット発売は上映3日前から劇場窓口とオンラインでお買い求めいただけます。
●完成披露試写会舞台挨拶フォトセッション(2019/2/12 アキバシアター)
【報告】 2019/2/12にアキバシアターで、マスコミ向け完成披露試写会を行いました!
たくさんの方にご覧いただきました。ありがとうございました!
写真は上映前舞台挨拶時フォトセッションの一枚です。
舞台挨拶の様子
Noise talkへ
● Noise talk (2019/3/14)
日時 2019年3月14日(金/新宿楽日)20:50の回上映後アフタートーク
場所 テアトル新宿
登壇 末井昭さん、松本優作・監督
松本
お座りいただいて…。
末井
ちょっと自己紹介を。末井昭と申します。何をやっているかと言うと、文章を書いてるんですけれども、自殺に関する事を書いてまして。一番新しいのは「自殺会議」という本がありまして、今日持ってきて、ロビーの方で売ってますから…是非よろしくお願いします。
松本
ではお座りください。末井さんはですね、たぶん皆さんご存知の方も多いと思うんですけど『素敵なダイナマイトスキャンダル』っていう柄本佑さんと前田敦子さんが主演されている映画の原作を 。
末井
そうですね。原作というか、半世紀(半生記)というか、元々編集者をやっていて、「ウイークエンドスーパー」とか「写真時代」とか「パチンコ必勝ガイド」とか、そういう雑誌を作ってたんです。子供の頃からその頃までの話を書いた『素敵なダイナマイトスキャンダル』という本が原作になっています。僕の母親が近所の男と心中してるんです。ダイナマイトを使って、ちょっと派手な自殺をしてまして、『素敵なダイナマイトスキャンダル』というタイトルもそこからきているんですけど、映画の中でもダイナマイト心中のシーンが出てくるんです。
松本
映画びっくりしました。柄本佑さんが末井さん役を演じられてて、最初に尾野真紀子さんがダイナマイトで自殺するシーンから始まった、びっくりしました。
末井
この『Noise』をつくることになったのも、始まりは同級生の自殺ですよね。
松本
15歳の時に僕の凄く仲良かった友だちが自殺をしてしまったことがきっかけなんですけど。
末井
その、すぐ後くらいに加藤智大さん、さんじゃないね。加藤智大が起こした、秋葉原通り魔殺人事件があって。
松本
ほぼほぼ同じ時に事件を、その秋葉原の事件と僕の友だちの自殺っていうのが同時期に重なったっていうのが…。
末井
それが映画を作っていくきっかけに?
松本
そうですね。
末井
自分の近しい人が自殺した事によって何かを表現していくというのは、文学とかはあると思うんですけれど、映画にいったというのはどうしてなんでしょう。
松本
僕も小説とかは好きで、映画の中に入っているように永山則夫だったり、それこそ中上健次っていうものに結構影響を受けました。ただ僕はそんなに文字書くのがあんまり得意なタイプではなかったので。勉強ができるタイプじゃなかったので。
末井
僕も永山則夫が好きですね。もう随分前ですけれど、「無知の涙」が出た頃ですかね。それで読んで、何ていうのかな、もう傾倒しちゃうっていうか、その当時の自分と永山則夫をダブらせていたんですけど、そういう人はだいたいヤバい人なわけですよね。
松本
そうですね
末井
永山則夫と自分がダブってくるとヤバくなるんですよね。
松本
永山則夫って、もしかしたらご存知ない方もいらっしゃるかもしれないんですけど。19歳の時に拳銃で4人の人を殺して死刑判決になったっていう、その時の日本ではなかなかなかった事だったので、死刑制度の基準になった。永山基準って呼ばれているんですけど、今の死刑制度を作ったって言われている事件。
末井
永山則夫の育った家庭っていうのは無茶苦茶なんですよね。ホントに親に捨てられたような子供だったんですよね。で、文字も読み書きできなかったけど、刑務所の中で勉強して本を書いてっていう。
松本
刑務所の中で書いた本がいっぱい色んな賞を獲ったんですけどね。
末井
それでまぁ、この『Noise』を2回見たんですけど、凄い緻密ですよね。2回見ると、3つの話が緻密にうまく構成されていることがわかるんです。相当細かい計算をされてるなみたいな感じがしたんですけどね。
松本
結構、一度目だとなかなか時系列とか分かりにくい所があったかもしれないんですけど、1年くらい結構その脚本のフォーマットをまた練り返したりしながら、だいぶ計算して一応編集はしました。
末井
画面がオーバー気味の、写真でいうと露出オーバーのような感じじゃないですか。ずっと見ていると夢の世界のような感じにもなるんですよね、白日夢みたいなね。現実であって現実ではないような、何かそうゆう感じになってくるんですよね。それは何か計算みたいなものはあるんですか?
松本
この映画は実は過去と現在のシーンで使うカメラを変えてまして、過去と現在で元々のカラーコレクション、色合いを結構映画を撮る前から脚本に沿って作っていったんで、こうゆう風にというか、僕たちがイメージしたものがこういう事だったって感じなんですけど。ただやっぱり凄く少人数で撮っていたりするのでそもそも照明が一切なかったりっていう事はありました。
末井
でもまぁ最初の長編ですよね。凄いなと思って。いきなり凄い映画を作りましたね。
松本
撮影したのが3年くらい前になるんですけど、僕自身何も分からない状況からスタートだったので色んな人に教えてもらいながら作っていった感じなんです。
末井
最初にその事件があって、友達が自殺した件があって、そこから秋葉原を舞台にっていう風に考えていくわけですよね。で篠崎(こころ)さん、主人公のね、その人たちとは出会ってどういう。
松本
そもそも僕自身がこの映画の健っていう男の子の配達員とほぼ同じ様な生活状況でして、僕自身が秋葉原の近くでバイトの配達をしていたりとか、でその配達が終わった後にちっちゃな制作会社に入って、アイドルのオーディションのカメラマンとかをしてたんですけど、その時に冒頭のアイドル・オーディションが、まさにあのカメラマンて僕だったんですけど。それで篠崎さんと出会って、で彼女が今まで自分が経験してきた事っていうのがこの映画にほとんど反映されているんですけど、それを実際に僕がカメラで彼女の言葉で聞いた時にこの子で撮りたいなっていう思ったんですよね。
末井
篠崎さん、凄くいいですよね。
松本
ほんとお芝居をした事がなかったんで、実際、自分がこう色々家族との関係性とかをできるだけ脚本に入れていって、最後の彼女が父親に対する怒りの言葉っていうのは実際のお父さんに対する怒りだったりするんで。
末井
そういう家庭でのDVとかあったんですか。
松本
そういうのは色々あったなかで、本心だったら彼女が一番…演じるというか演じてないんですよね。ホントの気持ちを…。
末井
だからリアルなんですね。
松本
出てるメイン3人の子たちは演じてるっていうか今の自分の状況と照らし合わせてやってるので、逆に言うとその言葉には嘘がなかったりするのかなって。
末井
そうゆうのは演出として監督として、どうゆう風にして、そういう空気を作っているんですか。
松本
普通だとリハーサルとかやると思うんですけど、リハーサル以前にひたすらその人と話合うっていう…ひたすら話合って自分がどうゆう事をやってきたとか、その方が今までどういう事を思って生きてきたとか何時間も掛けて話合って。なのでリハーサルというか、いかにその人と話合ってどういう風なものを表現していくかっていう事を、ひたすら話す。
末井
それは脚本ができてる段階でって事ですか?それともその話を聞いてから脚本を書いていく。
松本
両方でしたね。脚本中も色々聞いたりしますし、撮影中にやっぱりこうゆう事を思い出したとかっていう事もあったんで、その場ですぐ書き換えたりとかっていう事もあったんで。
末井
ほんとに泣いたり、叫んだり、してますよね。よく感情をそういう状況に持っていっていましたよね。
松本
ホントにあれは別に泣くとか書いている訳じゃなく、彼女たち自身が本当に自分の事を思い出して書いているって事なんですよね。たぶん3年前に撮影した人たちの、あの人たちの当時の心境がモロに出てる映画にはなっていると思います。
末井
いい映画っていうのはドキュメンタリーのような処はありますよね、演技ではないリアリティーというかね。
松本
僕自身がこの映画を作るきっかけになったのは秋葉原の事件だったので、映画を見て頂いた通り秋葉原の事件をそのまま描いているというよりは過去どういう事件があったのかをいろいろ考えては作ったんですけど。まぁやっぱりその本当にあった出来事とかっていうのを描く上でどういう風な風な描き方をするのが一番、この映画を作る上で難しかった処ですね。
末井
この中のセリフで「自分を殺す事も人を殺す事も同じ」じゃないかみたいなのがありましたよね。あれは松本監督がそうゆう風に思われたんですか?
松本
僕自身も思ってましたし、やっぱりそれより前に、僕が思っている事とかを皆、ちゃんと会話をしていたので。だから小橋健二さんの会話も「自分自身そうゆう風に思っていた」という事があるので、僕がこういう風に言って欲しいとかって訳じゃなくてご自身からでた言葉ですね。
末井
同じってことがわかりづらかったんですけど、もうちょっと説明的に言うとどうなんでしょうかねぇ。
松本
まさに自殺についてだと思うんですけど。ある本に書いてあったんですけど、無差別殺傷事件についての本で、まず第一に書いてあったのが自殺についてだったんですね。人というか社会に対して追い込まれたりとかする中で自分が終わりなんじゃないかって思った時に自分自身を終わらせてしまうのか、それとも自棄になって人を巻き込んでやってしまうのか。意外と根本的な要因は同じなのかたっていう風に感じてはいたんですけど。その点はどう思われますかね。
末井
そういう意味で言えば、アメリカとか銃の乱射とかありますよね。銃社会だからっていうのもありますけど、そういう事件を起こして、最後殺されたり自分で死んだりしますよね。日本だとわりと1人で死んでるけど。アメリカとかみんなを殺して自分も死ぬみたいな感じがありますよね。それは道づれとかそういう感じなんですかね。
松本
僕の中で思ったのは承認欲求があるのかな。人に認めてもらいたいとか、後はやっぱり自分の事を知ってほしいっていう。この映画もそうなんですけど。自分の居場所がない人たちの映画なので、だからその居場所がなくなった時ぶつける相手がいない。篠崎こころさん、あの女の子の場合は凄く憎んでいた父親だけど怒りをぶつける相手がいたっていう、逆に健っていう男の子はぶつける先がなかったから社会に出てしまったっていう事なのかなって。
末井
救いのない映画だと思うんですけど、なんかどっかに救いがないのかな、なんて思って見てるんですけど。訊くのも変ですけど、監督としてはどうですか?
松本
僕の中では救いは、救いというか光はある映画だと思ってるんですけど。凄く苦しい、この状況にいたからこそ見える光ってあるなって思っていて、逆にその苦しい状況に行かなかったら、もしかしたらあそこの光は見えなかったかもしれないけど、そういう風に色んな事に巻き込まれて凄く苦しい状況にいたからこそ、その場から見える光があるのかなっていうような。それは希望なのかなって思います。
末井
短篇の『日本製造』も見させてもらったんですけど。あれも、実際に中学生が殺された、あの事件がモデルになってる気がしましたね。多摩川の土手の下の原っぱでね。あれも救いがないというような、行き場のない少年達が起こした事件っていう感じの映画でしたけど。
松本
僕の、2週間前まで公開していた『日本製造/メイド・イン.ジャパン』という映画なんですけど、ある事件を元に外側の人たちだけで作ったような映画なんですけど、『Noise』は内側の人たちをメインで作ってまして、アプローチは違えどやろうとしている事は同じっていうような感じなんですよね。
末井
シチュエーションが似ているというか、扱うものが似ているというか。それはご自分の体験とかもダブらせているっていう。
松本
そうですね。
末井
大変な目に遭ったりしている訳ですよね、監禁状態で。パンフレットに書かれてますけど
松本
僕自身苦しい時期っていうのが凄く続いていたので。だから苦しい時期にいたからこそ、見えたものってあるなって思っていて、逆にいうとそこに行かなかったら僕の映画は自分自身で作れてなかったかっていうのはありましたね。だから、そうですね、苦しまない事ほどいい事はないと思うんですけど、でも何かこう僕自身も経験したからこそ僕の中で映画を作らないと生きていけないじゃないかっていうくらい追い込まれた事があったんで、だから今となってはこうゆう事を経験してよかったですね。
末井
この映画は最初海外で上映したんですか?
松本
最初はSKIPシティっていう映画祭だったんですけど、そこから色々海外回って、面白かったのは、この映画は日本の事を描いている映画なんですけどテーマとしては全世界共通のテーマですねって話をした時に色々要因は違えどどこであっても起こりうるのかなって言われました。
末井
時間は何時までなんですかね。
松本
そろそろ
末井
この後、映画はどこに行くんですか?
松本
この後は大阪、名古屋。テアトル新宿は今日で最後なんですけど、これからいろいろ地方を回っていくので広めて頂けると嬉しいなと思います。今日はありがとうございました。
● Noise talk (2019/3/13)
日時 2019年3月13日(水)20:40の回
場所 テアトル新宿 『Noise』×「Ontenna」
登壇 本多達也・オンテナプロジェクトリーダー、たかべ・オンテナプロダクトデザイナー、手話通訳、松本優作・監督
本多
僕、『Noise』見たのは6回目位なんですけどメチャクチャえぐられました。何回えぐられるんだってくらい。
松本
改めて仕切り直してこれからトークを始めさせていただきたいんですけど、じゃあ横に並んで頂いてですね
本多
なんか凄いそうゆう司会もできるようになったんですね。笑
松本
長いこと、、、長いことじゃないですね。毎回司会をやっていると…
本多
『Noise』公開いつからでしたっけ?今週から?
松本
3月1日からですね。今日バリアフリー上映をさせて頂いたんですけど、実は先ほど本多さんが言われたようにですね、過去に2回ほど実験的にやってまして。
本多
1回目が札幌でしたよね?
松本
札幌のディノスシネマさんという所で、札幌国際短編映画祭の招待枠みたいなところでやらせて頂きました。
本多
あの時はメチャクチャ楽しかったですね。1週間くらいAirbnbで部屋借りて皆で泊まるってのをやりましたね
たかべ
もう1年…
松本
もう1年前になると思いますね
本多
いや違うよ。もう2年くらい前だよ。で2回目が神戸。神戸でやった時は、松本監督が神戸出身だったんだけど上映行けずっていう感じだったよね。で、ようやく東京。
松本
興行としては今回が初めてのバリアフリー上映という処でして、多分皆さんバリアフリーの映画はもしかしたら見る機会があまりない方もいるかもしれない。
本多
最近やられているんですね、バリアフリー上映。
松本
実は色々あるんですけど。馴染みのない方も多い。今回ホントにバリアフリーって意味でいうと、その聾者の方も耳の聞こえる方も分け隔てなく皆さんに楽しんで頂きたいなっていう様な思いから、今日やらせて頂いたわけなんですけど。
本多
皆さんも見て頂いた通り、実はバリアフリー上映って劇中の音とかセリフを文字に表していて、聴覚障がい者の方の情報補助をしているんですけど。文字だけでは伝わらないような音楽の表現だったりとか、ピーポーピーポーっていう救急車の音だったりとかドアが閉まる音だったりとか、結構『Noise』って映画は音が映画になってシーンが変わっていくんですけどそうゆうのを一つ一つ松本監督チームが音を振動をつけてくださって。
松本
たとえば信号機だったり電車の音だったりをこっちでガタンガタンと口で言ったりとかしてます。自分たちでガタンガタンと言った振動を合わせてつけたりしています。最先端と見せつつ実はアナログで。
本多
ムチャクチャ時間かかります。
松本
ビンタとかも自分たちで言ったりしながら自分たちでつけたりしてます。結構声の質感とかデジタル音で出すのと自分たちの声で出すのとまたちょっと振動の細かいとろこが違ったりしましたね。
本多
ホントに中に入っているアクチュエーター。まぁ振動針ですね。結構表現に限りがあるのでその中の表現をいかに最大限引き出すっていうのをホントによくやって頂いてありがとうございます。たかべさんからもこの上映に対する思いを聞きたいですね。
たかべ
実は僕は、今日はオンテナがすべて皆さんに配布されたという事で、使えずに上映会を見たという感じなんですけど。
本多
70人(実際は100人近く来場)くらい来てくださったみたいで、50個しか用意できなくって、すいません。
松本
たぶんここに来てくださった方は、本田さんとたかべさんがどうゆう事をしているのか…。本田さんがオンテナというものを開発されて…。
本多
僕は、学生時代からオンテナの研究開発をしていて、これを世界中の聾者の方に届けたいという想いで富士通に入ったんですけど、ちょうどその時はたかべさんがイギリスにいたんですよね。
たかべ
そうですね。僕元々プロダクトデザインっていうオンテナでいうと筐体のデザインだったりそういうものを担当しているんですけど、映画の世界でいうとちょっと違うかもしれないですけど、松本さんが映画監督で岸さんが撮影監督で二人三脚でそれを形にしていくというような関係で、彼(本多)が映画監督じゃないですけどビジョンを作っていってそれを形にしていくっていうのを僕の方でやらせてもらってるっていう感じですね。なので普段プロダクトをやっていると形とか色にこだわるっていうかその世界に閉じる事が多いんですけど、今回そのホントに体験とか世界観とか感情みたいなものにこれだけ浸ってひとつの作品に関わらせて頂いたっていうのは僕にとってはいい体験だったなって思いつつも、2年たったのか…て思って、あの時の感覚と全然違うのでその辺がまた不思議な感じで今日は見てました。
本多
今日は実際に何名かの聴覚障害の方がいらっしゃってるとの事なんですけど、結構札幌とかでやった時も聴覚障害者の方が来てくれたんですけど。反応面白かったですよね?
松本
そうですね。あの僕たち耳の聞こえる人からすると、たとえば信号機の音が鳴ってるとか、あとレンジのチンの音とか意外と当たり前だと思いこんでたものが鳴るって分からなかったとか映画を見て初めて信号機が鳴ると気づいたっとおっしゃってました。
本多
信号機がピーポーピーポーってリズムでなるとか初めて分かったとかっていう話とかもありましたよね?
松本
映画の振動をもう一度つけていく作業っていうのは結構新しい映画の表現方法だなっていうふうに感じまして、なんかこうもう一回、自分たちで振動をつけてみると自分たちはこういう想いでここにこうやって音をつけていたんだなっていうのを再認識できるような作業だったので結構つくることも面白かったですね。
本田
たかべさんは作ってる時の思い出とかあります?
たかべ
さっき松本さんも言われていたんですけど、本多がやっているのはインクルーシブデザインっていう、実際に今回でいうと聴覚障がい者の方がどう感じるかっていうのを一緒に対話しながら体験を作っていくというデザイン手法をとっていまして、今回の映画も音をつける時にいきなり僕らだけの想いで音をつけたわけじゃなくて何回かいろんなユーザーの方に参加してもらって実際に信号機の音って聞いた事がないんだよっていう所とか、そしたらちゃんとつけていこうね。みたいなアイデアを聞きながら作っていったっていう感じが面白かったなっていうのと、あと今日たぶんここのおられる方って聴覚障がい者の方もいれば健聴者の方もいると思うんですけど、僕的には僕らがしゃべってるんですけど、どういう風に感じたかっていうのを聞きたいっていうのは素直な想いであります。
本多
何かご意見は頂けますか?
聴覚障害がある観客
初めまして。出てくる人みんなに感情移入してしまってとても辛い気持ちになりました。あの時秋葉原にいたんです。だから怖くなって
本多
実際にあの時にいらっしゃった。
観客
はい。
松本
観に来ていただいてありがとうございます。
観客
ありがとうございます。
松本
そもそもこの映画を作ったきっかけっていうのがありまして、僕自身は神戸出身なので事件が起きた当時は神戸にいたんです。ニュースでその事件を見たわけなんですけど、事件が起きた同じ時期に僕のすごく仲が良かった友達が自殺してしまったという経験がありまして、自殺するって事と無差別に人を殺してしまう事がもしかしたら根本的な要因は同じなんじゃないかなという事を当時感じたんですね。で僕自身社会に出てやっぱり上手くいかない事が沢山あって、こういう映画に出てきた男の子のような生活を自分自身も送っていたので、もしかしたらそういう事をしてしまうかもしれない。そう思ってしまった自分が怖かったりして、そういう経験を元に映画を作ってみたっていう処が一つあるんですよね。
観客
こちらこそありがとうございます。何度か見てみないとよくわからない。誰が事件を起こしたのか分からない。
松本
一応、映画の中ではまだ誰も起こしてないんですよね。
観客
誰か分からないままでいて欲しいと思いました。誰がやったのか分からない、それが分かってよかった。ずっと煮え切らない気持ちで終わったからどうしてだろうって思いました。
松本
ありがとうございます。そういう風に言って頂ける感想、僕の中でそういう風に思って欲しいなという思いもあって作ったので。やっぱり皆さんが普通に生きていく中で誰がこういう風になってもおかしくないなって思ってまして、なんかそれを感じとって頂けるとこの映画が存在する意味があるのかなって思ったんです。
観客
はい。ホントに凄い良かったです。いろんな人に観て欲しい。私の親友は本当の聾者、私は突発性。(私は)雷でなりました、目も悪くなりました。だからとても良かった、体験できてありがとうございました。
本多
『Noise』の劇中の音ってかなりこだわってるじゃないですか、どのシーンでどの音楽を入れるかってどのタイミングで決めたんですか?
松本
そうですね。banbox君っていう男の子が音楽プロデューサーで入っていてくれてるんですけど、彼は僕の一歳下の子なんですけど。彼自身も、暗い話になってしまうんですけど、自分の人生が嫌になってホントウに死のうかなって思った時、最後親のためにって思って作った曲がたまたまネットにあげたら爆発的にヒットして今は音楽を作っている子なんです。
本多
超有名なDJで…
松本
普段クラブ音楽を作っているのにクラブに一回も行った事がないっていう人なんですけど、その人と一緒に話ながら、環境音なんかも彼が全部作っていたりして、音楽じゃない部分も彼の音楽だったりするところもあるので、やっぱりそれを説明するような感じではなく、話ながらここはこうした方がいいんじゃないかってそういう事を思いながら作ってましたね。
本多
ちょうどグーグルのCMとか沢山やってて、実は松本さんとの出会いがバンボ君(banvox)に会った事がきっかけだったんですよ。
松本
映画に出ている小橋賢児さんがクリエイティブディレクターやってたウルトラジャパンっていうイベント…
本多
そのイベントに行ったら、バンボ君が「映画やってるんですよ」からの出会いだったんですよね、めちゃくちゃ嬉しい。
松本
ウルトラジャパンで何かできたら…。うるさい所にいる人たちと静かな人たちが同じ空間で同じ音楽を楽しむってすごく素敵な事なんじゃないかなって思ったんで…。こういうプロダクトとかこういうインターフェイスが共通言語みたいな形になって新しいコミュニメーションが生まれるっていうのが僕たちとしては嬉しいなって思ってる事なんです。
たかべ
そうですね。映画の話に戻ると、僕はあれですね、最後の岸さんがカレーを食べるシーンが好きですね。
本多
あのシーンはホントにえぐられますよね。生温かいカレーを食べるっていう。
松本
あれも、篠崎こころさんが実際の親との関係性だったりするのを、実際の親に怨んでいる事を、実際の親には言えなかったりする事を、映画の中では言えるんじゃないかっていう処でやったりしたお芝居なんで、実は映画の役の中で自分の気持ちを、うっぷんを晴らしているようなシーンなんですよね。
本多
最後に一言。
松本
『Noise』をバリアフリー上映できた事はとても嬉しいなって思っています。『Noise』に限らず、バリアフリーの上映を今後も続けていければと思っていますし、僕も僕が作る映画はできるだけ沢山の人に楽しんで…楽しむというか映画を見て頂いて色んな事を感じてもらいたいなってずっと思ってずっと活動をしてきたので、今後も続けてやっていけたらと思ってます。なので色々広めて頂けたら嬉しいなって思います。今日はありがとうございました。
本多
ひょんな出会いからこうやってずっと映画を作ってきたんですけど、やっぱり僕らも一緒でより多くの人に色んな感情を届けたいっていうのがあるのでこれからも頑張っていきたいと思います。皆さん遅い時間までホントにありがとうございました。
たかべ
今日お話をお伺い出来なかった方もいると思うので、最初に説明されたかもしれないですけど。音のアンテナでオンテナというホームページもありますので、もし感想だったりとかこうゆう風に感じたよという事があれば僕らプロジェクトメンバー全員に感想が伝わるようになっていますのでお時間あれば是非よろしくお願いします。
松本
良かった事も悪かった事も色々書いて頂けると、それを元に僕たちはレベル・パワーアップした物を作っていくというような形になりますので、気になる処とか言って頂けたら嬉しいなって思います。本日は遅くまで本当にありがとうございました。
● Noise talk (2019/3/7)
日時 2019年3月7日(木)20:50の回上映後アフタートーク
場所 テアトル新宿
登壇 外所一石・コンセプター、長倉顕太・ビジネス書作家、松本優作:監督
松本
まず感想をお聞かせいただく前に、僕と一石さんの出会いをお話させていただければと思ってまして。この映画を撮影したのがちょうど3年前で2016年になりまして、そこから1年ほど編集をしていて2017年にちょっと長い124分版というものが完成しました。その時は公開とかどのようにすればいいか全く分からない状態の時で、物凄く困っていた時に出演者の小橋さんに相談した処、それだったらこの人がいいよ、という事で一石さんを紹介してもらいまして、そこから一石さんに身内の上映会を開催してもらいまして、その時にいろんなフィールドで活躍している人を呼んでいただいて、そこから配給会社の人に繋がったという事があったので、一石さんに出会わなければこの映画はこのように公開できなかったなとつくづく思ってまして。
外所
公開できてよかったな …光栄です。
松本
それで今日10分短い115分版なので、ご感想とかを聞きたいなと思っているんですけど、いかがでしょうか?
外所
これ見たの1年前か1年半くらい前かな…2年前か。見て、おぉって思って、今日ここに登壇させてもらう時にもう一回見せてもらったんですけど。ムカつく奴いっぱいいるな(笑)。凄い、こんなだっけって思いながら、でもなんかサウナから出た後というか、映画見終わってこっち来る時に凄いスッキリしててやっぱり何か一つ一つムカつくの重ねるからか一つずつ冷静に見れるようになったというか、一人二人だけのムカつく人のストーリーだとそっちに持っていかれそうなんだけど、いろんな軸から見れたので凄い面白いなっと思いました。
松本
長倉さんは今日初めてお会いしたので。初めまして、よろしくお願いいたします。
長倉
よろしくお願いいたします。
松本
インディペンデントの映画はあまり見る事がないかもしれないですけど、今日ご覧いただいてどう思われましたか?
長倉
その前に動画で1回見させて頂いていて、今日ホントは間に合わなかったかもしれないですけど、いい感じで間に合って映画館で見れてやっぱり全然印象が違ったんで、やっぱり映画館で見るのいいなって思ったのと。やっぱり凄いリアリティがあるなって思って、その今の社会、僕とかは世代とかも上だしバブリーな感じなわけですよ、ぶっちゃけ。でも社会って
上下関係の上と下が断絶されていく中で、もちろん貧困問題とかそうゆうのが出てきて、上手くいってる奴はそれなりに上手くいってるけど、そうじゃない人たちが溜まってきてるし、その人たちのはけ口っていうのが、どんどん無くなっているし、みたいな事をいろんな場面で見る中で、やっぱりそれがリアリティがある映画だなって思っていて、特に僕なんかが思うのはそれぞれのキャラクターたちの家の状態っていうのが凄いリアリティがあるなって思って、それが凄い印象的だった。
松本
2ヵ月前くらいから実際に撮影する家を借りて役者たちに住んでもらってそこで生活してもらうっていうのをずっとしてきたので、そこにあるゴミとかも僕たちが美術として用意したというか本当に生活した中で出たゴミとかっていうものが残ってるんですよね。僕は今回上映をする中でできるだけいろんな人に見てもらいたいなって思ってまして、トークゲストとかも普通は映画監督とか映画関係の人を呼ぶのが多いんですけど。僕はインディペンデント映画とはちょっと遠い方に来ていただいてお話をいろいろお聞きしてみたいなって思ってまして、仰ったように、苦しんでいるような人がいっぱい出てくるような映画で、僕自身もそういう人物ですしそういう人が周りにいっぱいいたっていうのがあるので、上手くいってる人といってない人の差とかって意外と紙一重だったりするのかなと思っていまして、お二人は凄く上手くいかれてると思うんですけど、上手くいってる人が見た時にどうゆう風に感じるんですかね。
外所
なんか直感的にはアートだなって思った部分があって、過去の時代のこういう時代だったねっていうタイムカプセルのようなものな気がしていて、さっき長倉さんが言っていたバブルの時代と今って全然違うわけで、また10年とか経ったらまた違う10年なわけでホントに今の時代のちょっと悲しい所も多いけどそうゆうものが詰まっていたから自分もちょっと世代ではないけど、そういうのが綺麗にまとめられていたから未来人が来た時もこういう時代だったんだなって思える作品だなって思いました。
長倉
僕はなんか調子よく見えるかもしれないけど、僕すぐそこの、さくら通りってところで20代は歌舞伎町でホントにあうゆう人たちと一緒に違法賭博場で働いていたりしてたんで、その後20代に株で大損をして深夜の日雇いの清掃員やったりとかしてたんで、あういう人たちとホントに同じ所にいたので、やっぱり監督が仰ったように紙一重とかそうゆう部分とかは凄く感じてて、何が違うのかを探求していった結果、元々いまは本書いたりしてますけど、編集者やってた時ってなんで人生って人ってこんなに結果が変わっちゃうんだろう、実際に歌舞伎町で働いていた時の人たちと実際に編集者とかやり始めてビジネスで成功している人たちとか見ていった時に能力的な差って感じない。人間的にもむしろそっち側の人の方が良かったっていうのは今でも思っていて、だから何が違うのかなっていつも考えて本作ったりとかしてたんで。
外所
ちなみにその本を今日買ってきました。
長倉
すいません。ありがとうございます(笑)。
外所
一応、出す時あるかなって思って持ってました。皆さん買ってください。
松本
なんか上手くいえなんですけど人生をよりよくしていくための本っていうことですよね。
長倉
そうですね。いま言ったように人生をどう上手く攻略するかみたいな。
松本
それってもしかしてただ情報を得れる人と得れない人の差っていうのは結構あったりするんですかね。人生を上手く攻略していく上で。
外所
情報があり過ぎて摂取しすぎてその情報に気づかない、という部分もあると思うので、どうデットクスとしていくというのは大事なのかな。情報がない時代っていうよりは情報があふれているというか。
松本
確かにたくさん情報がある中で、どれが正しくてどれが間違っているといいますか、それをちゃんと自分の目で確認するといいますかそこが必要になってきているのかな、と思います。僕がそもそもこの映画を作る初めの要因として、あの秋葉原の事件をみた時にやっぱり事件自体を肯定する事ができないので悪い事だとは思うんですけど、犯人が、あいつが悪いと決めつけてしまっている処ってあって。一番大切なのはなんで犯人がああいう風に至ってしまったのかっていうのを想像するのが一番大事なのかなって。僕がこの映画を作るきっかけとしては、想像するために映画を作るっていうような事を通してきたんですよね。なので自分のメディアに対するリテラシーをどういう風に持って行くかというのは大事かなと思うんですが。本を作られる方も、僕もそうだと思うんですが、ある種メディアを生み出す側としてどうゆう風に考えなければいけないのかが大事だと思ったんです。
長倉
いま外所さんが仰ったように、情報があり過ぎて、特に言われがちですけど結構みんなにチャンスがあるみたいな風潮が多いじゃないですか。あらゆる情報が入ってくるんで、自分だけ上手くいってないとかっていう時に怒りとかそういうストレスとかが貯まりやすいのかなっていう風に思ってまして、極論、階級社会だったら別に自分が上手くいかないのだって当たり前だとか諦めじゃないですけど、今ってみんな平等でチャンスがあるみたいな、僕もそういう本とか作っちゃたりしてますけど…その中でやっぱり確かにチャンスはあるんだけど上手くやらないと絶対できないのに情報だけ、上手くいってる人の情報だけ入っちゃって、だからみんなより不満が貯まるのかな、エリザベス女王に嫉妬する人なんかいないわけで、皆がチャンスがあるとか社会は平等だとか、確かにそうなんだけどあんまり情報があり過ぎると結構うまくいってない人たちは怒りが溜まっていく可能性はあるのかなと思うんですけど。
松本
そうですね。確かに平等じゃない社会だなってのは思うんですけど、映画の中に出てくる配達の男の子が職場の上司に気にかけられているのが分かるじゃないですか。でも彼はその時にその存在をまだ気づけてないというか、たぶん見てくれている気にかけてくれている人ってのは多分、いっぱいいるんですよ。僕自身も映画を作った時になかなか公開できないっていう事になった時に一石さんのような方に出会って、映画を公開できるように応援してくれる人がいるっていうのは、そういうのもきっかけだと思うので、そういうのが無かったらできなかったと思うので、ホントに何かのきっかけで人の人生って変わるのかなっていう風に思ってたんです。
外所
なんか小橋君に監督と作品を紹介してもらって、なんかいいなって、どっちかっていうとポジティブな方が好きなんですけど、その時にきた鳥肌感とか鼓動とか自分のなんか感覚が呼び起こされるのが凄く大事にしようと思っていて、それを誰かに伝えるとか自分の言葉で誰かに伝えるとかがあるとそうゆうご縁が繋がっていくのかなと思ってて、センスを磨くっていうけどセンスの磨き方って習ってないような気がしてて、その為にはセンサーみたいなそのアンテナが鳥肌が立つものがあったり、こうゆう映画見た時に、なんか悲しいからセンサーを閉じようみたいな時代になってるような気がするから、そういうセンサーを大事にしてもらってやっていくと広がりがあるのかな。僕も凄い無知な中でなんか感じたのでこれを一緒に共有できる人いないかなっていう括りで集めた上映会だったりしたので…。
松本
関係ないんですけど、コンセプターをされているという事で、コンセプターってどうゆうお仕事なんですか?単純にお聞きしたいなと思いまして。
外所
コンセプトは概念を作ってるんですけど、今の世の中ってハウツーを言ってくれる技術が多くて答えをすぐに出しますよっていう、問いもまだ分かってないのに現在地とゴールがあってそのゴールを目指す為のハウツ―なのにゴールもまだ定まってないし、ゴール定まっててても今の現在地が分かってないっていうような世の中になっているような気がするんですよ。これって何か目的地があった時に自転車もあるし飛行機もあるしみたいな、いっぱい揃えすぎたら何処へ行けばいいか分からなくなっちゃったみたいな感じになっているような気がしていて…もう一回現在地とゴールがあるんですけど、ホントにそのゴールって正しいのかな、ゴールに行きたい欲求を一回哲学化してあげるっていうのがコンセプトで、なぜそういうゴールを目指すのかっていう処を作るのが僕の仕事。
松本
映画の中に出てくる人もそうなんですけど、やっぱり目的が見えない人っていっぱいいると思うんですよね。ただそうゆう風に考えを促してそうやって考えていけばいいのかっていうのを分かると多分…。
外所
目的とかゴールがないといけないって思っていること自体がちょっと生きにくい時代だって思ったりしていて、それよりももっと自分がご飯食べたいとかそうゆう欲求と一つづつ向き合っていくとなんか社会的な欲求ってでてくるので、そういうのを出してあげるのが仕事なんですけど。
松本
僕自身も思ったのが何者かにならないといけない感があるのかなと思っていて、学生の時は学生って人に言えていたのに、社会に出てある種フリーターみたいな事をしていると何やってるんですかって言われた時に、ん~と詰まってしまう感みたいなのは確かにあるなって思います。それは感じましたね。
外所
なんか、ちょうど今日こうゆうタイミングで皆さんとご一緒できるのって嬉しいなと思っていてこんな遅くに、たぶんなんか今日思った想いみたいな感じをSNSとかじゃなくてもいいですけど、もう一回映画の感想を自分で考えるとか言葉にして家族に伝えるとか友達に伝えるっていう行為ができてきたら凄いいいなっておもうので、そうゆう感じで映画を広めてもらえたら嬉しいなって思います。宜しくお願い致します。
長倉
僕もですね結構なんか根は暗い方なんでこういう事件の本も好きでですね、いろんなの読んでたりするんですけど、僕は闇を見ろみたいな事をよく言うんですよね。結局、闇の中にしか光がないのに光ばっか見ている人がいると、だから僕はヤバい事件の本ばっかり紹介してたりとかね、結構するんですけど、そういった意味で世の中光ばかり当たってて光の所しか見ない人は多いんですけど、でもやっぱりそれだけ見ていると半分しかみていないみたいな感じになると思うんですけど、やっぱり闇を見た方が。光って放っておいても見えちゃうんで、だから闇を意識して見るって意味では、なんかそういう処にフォーカスする映画ってなかなか見る機会ってないと思うので、ホントに世の中の見方が変わる映画かなと思っていますんで、是非ですね、どんどん今だったらSNSとか色々あると思うんで広げてもらって自分の感想を書いて広げてもらうのもいいのかな、自分が見たものを人に伝えるとか言語化するっていうのも人生攻略の一つだと僕は思っているので是非言語化して皆に伝えてくれたらいいなと思います。
松本
僕も似たような事を思っていて、この映画は分かりにくい処もいっぱいあると思いますし、一見すごい暗い映画に見えてしまう処もあると思うんですけど、視点を変えてみて、絶望の場所に行けたからこそ見えた光があるなと思っていて、逆にそこに行かなかったらこの光は見えなかったかもしれないけど…そういう凄い辛い処に行った時にその場所だから見えたものがあるっていうのは意外と救いだったり希望だったりするのかなって作った後に感じたので、確かにその闇を見るっていうのは今の自分の人生観を変える事なのかなっていう風にいま感じました。ありがとうございます。すいません、夜遅くにお越しいただきましてありがとうございました。ホントに作った時はこんなに沢山の人に見ていただけると思ってなかったので本当に嬉しく思っています。できるだけ沢山の人に見ていただきたいと思っていますので、広めていただけたら嬉しいなって思っております。ホントに今日はありがとうございました。
● Noise talk (2019/3/6)
日時 2019年3月6日(水)20:50の回上映後アフタートーク
場所 テアトル新宿
登壇 アダム・トレル:サードウインドウフィルムズ、松本優作:監督
アダム
初めてみたの1年か2年前?
松本
そうですね。2017年に映画祭にだす前に試写会をやろうと思って、いろんな会社にメール送ったんですけど、アダムさんだけが試写会に来てくれたんですね
アダム
それちょっと覚えてないかも、岸さんからメールきたと思ってた。この映画いつ撮ったの?
松本
撮ったのは2016年になりますね。宣伝用の動画を2015年に撮影して本編は2016年に撮りました。
アダム
それでクラウドファンディングもやった?
松本
そうですね。2015年くらいにクラウドファンディングして。
アダム
じゃあ4年だ?
松本
はい。4年間ずっとこの映画をやっているような感じ。
アダム
最初は21歳だった?
松本
その時は22歳だった。
アダム
本当に、岸さんからメール来てイベント行った。今は25歳だけど、22歳で監督てのはやっぱり凄いなと思ってる。オレ、普通は真面目な話しないけど、今日はこの映画暗いし、真面目な話しようと思ってる。
松本
今日は楽しい話できればと思っております。
アダム
松本さん、凄い暗いから会話うまくできるのかな?もっとテンションあげた方がいいよ。
松本
上がってるほうなんですけど、上がっているように見えないかもしれないですね。
アダム
これ演技しているように見えない。ちゃんと撮ってる。音もいい。サウンド自体もちゃんとされていると思う。22歳の監督だからまぁ誰かが入ってると思ってて、でもプロデューサーとかはいない、いなかったよね?
松本
そうです。ホント僕と岸さんと学生の、通訳の学生の子とかがいるんですけど、その3人で始めたような感じでした。
アダム
プロデューサーいないとか学生3人みたいな感じとか。どうやってこんなにちゃんとできてる映画は、まぁ面白ろさもあるし。あと真面目、結構奥が深い映画。あとキャスティングとか色々、すごい知りたかった。キャスティングすごいピッタリだと思う。やっぱり元アイドルのこういう役を。あとやっぱり岸さんとか、うららも本人も。あともう一人の芸能界辞めた人(小橋健二さん)役はめちゃくちゃ合ってると思う。そういう全部の組み合わせがすごくいいと思う。
松本
初め、この映画を作る時に、僕自身作り方が分からなかったので。岸さんとかはずっとこういうインディペンデントの映画を作ってたので、教えてもらってたりとか試しながら作ってたりするんです。脚本も、助監督とか岸さんとかに見せて半年以上ずっとメールで脚本送ってはその戻しをもらって書き直すっていうのをずっと続けていたような感じですね。
アダム
こころさん、やっぱりあの人アイドル。だから普通のそういうアイドルの事務所は面倒くさいじゃない。それは、プロデューサーとかいないとそういう面倒くささとか、あと台本もらったら本人と近すぎるとかマネージャーが …。
松本
そこは結構大丈夫でした。元々アイドルだったのでお芝居ができないと思ったんですね、台本を渡してこの台本通りにお芝居してくださいっていうと芝居経験がないとなかなか上手くできない。でもその彼女自身に等身大をそのままこう、彼女が体験した事をそのまま脚本にいれていくと自分自身で出ていいんだ、って感じで、お芝居をするっていう感覚じゃなくなるのは良かったのかな。
アダム
アドリブとかが。
松本
そうですね。ホント実際あの篠崎こころさんもリフレ店とか実際に自分で働いてたりとかしたので、結構いうと僕よりも知っているというか…ていうような感じでしたね。
アダム
じゃあドキュメンタリーになっちゃうじゃない。
松本
ホントにドキュメンタリーに近い様な感じかもしれないですね
アダム
こうゆうアイドル文化が結構日本の不思議ポイントだと思う。海外はこうゆう文化はなかなかない。
松本
いわゆる10代の若い子を応援するというかファンになるっていう事ですか?
アダム
よくあるパターンでアイドルイベントでお客さんが全部アラフォーとかアラフィフで男たちがね。イギリスだったらすぐ警察来る、ホント。
松本
秋葉原の街は結構特殊だなと思っていまして、新宿で女子高生の服装をした女の子が道に立っていると風俗かなって思っちゃうんですけど、秋葉原だとこういう文化なんだとかっていふ風に思っちゃう気がするんですよね。だから逆に言うと普通というか。
アダム
風俗じゃない(笑)。
松本
秋葉原っていう街はなんか特別な、他の街とは違う特別な感覚がある街なのかな。
アダム
そのアキバの話は、やっぱり10年前の話もあったから10年前だったら多分15歳だったんじゃない?そういう所が気になってて映画を作りたかったの?
松本
そうですね。僕が東京に上京してきて、健っていう男の子は秋葉原で配達してるんですけど、僕自身運送会社のアルバイトで秋葉原の近くで運送してたので秋葉原の街をずっと見てきた。
アダム
すごいやっぱり、こうゆう映画は日本人と外国人で見方が違うから。最近『Tokyo Idols』っているドキュメンタリーがあった、で海外に住んでる日本人で名前は憶えてないけど、海外ですごいヒットしたけど日本では誰も見れないと思う。この映画もそうなっちゃうかもしれないけど。
松本
そうなると困るんですけどね。
アダム
竹内監督の…
松本
種をまく人
アダム
あれ、めちゃめちゃいいでしょ?賞とったりとかめちゃめちゃ評判よくて日本じゃ誰も見てない。そうじゃない映画はヒットするけど…映画館いっぱいあるのにあんまり魅力ないと思う。
松本
日本は何でそうなってるんですかね?
アダム
テレビが映画になる、テレビが映画になったら映画=テレビたからの日本のトップテンは…『コード・ブルー』ヤバいよね? 凄いビックリ 『コード・ブルー』の事。
松本
僕まだちょっと見れてない。
アダム
おかしいよ。あの映画、海外全然どこへも行けない、つまらないからダメ。でもこういう映画は…皆来てるからあれだけど…竹内監督のも全然公開できてない、めっちゃ面白いのに。
松本
そうゆうもどかしさはずっとある。
アダム
6年前から日本に来て、昔から日本映画を海外で配給したりしてて日本に来てからはやっぱり海外に住んでいる人たちと映画関係、配給関係であっても日本映画分かってないと思う。だから海外で日本のいい映画とかを多分、日本で上手くいってない映画が海外でうまくいってるから。日本でよく売れる映画は外国人は全然知らない。海外の人は仕事で映画やってても『コード・ブルー』知らない人がいる。海外で日本映画すごいなってみんな思ってるから。毎年152本くらい日本映画 見てるけど、やばいよ。すごいいい映画あまりうまくいってない。それは何でかな。宣伝もあるから、配給もあるかもしれないけど。
松本
そうですね。あとはもしかしたら日本人さえ良ければいいっていうような文化があるんですかね。
アダム
やっぱり日本はタレント。事務所文化になってるから、日本の事務所が宣伝仕掛けるからこれを使ってくださいってなっちゃてるから、本当にいい映画を上手く宣伝できないと思う。
松本
その分インディペンデントの自主製作映画っていうのはできるだけ制約がない状態で作るので面白い映画がいっぱいあるのかなっていう。
アダム
作る方じゃない。宣伝の方だよ、プロモーションの問題あるかもしれない。自主映画はほぼ自主映画のファンにプロモーションしてるけど、逆にメジャー映画と比べないといけないかもしれない、広くいきたいなら。だから宣伝の時、予告編作ったりとかポスター作ったりとかで、なんか小っちゃい映画でもこれはすごい映画だろうみたいな感じにしないといけないかもしれない。
松本
見え方の処ですよね。今回初めて自分の映画を公開するにあたって、沢山の人にまず知ってもらわないといけない処ができてないって処が自分にあって。そこは結構今後課題と言いますか…。
アダム
これあなたの仕事じゃないよ。配給会社がそういう事をやるはず。
客席から日下部
いや今回の宣伝担当は監督です。
松本
やっぱり事務所の顔出さないといけないとか色々ある…
アダム
『獣道』で吉村界人が出てて、俺ポスター作ってオフィス作に見せたら「俺たちの人はもっと大きく入れて欲しい」、もしそっち入れたら絶対吉本からアントニー入れてくれ、でアントニー入れたら次の事務所からまた、それは『怒り』みたいな事になっちゃうから。別の宣伝だったらいいんだけど映画のポスターはすごい大事。コレだったら(過激版を指して)何かこの映画見てみたいなってあるっぽい。アートっぽい。ホントにポスターのデザインでね、顔だけだと…。
松本
僕もレインダンスでたまたま日本映画のプロデューサーと会って、その人が日本では結構有名な人が主演している映画なんですけど日本のポスターはバーンと顔が分かるデザインで、海外は後ろを向いているデザインだった、何で後ろを向いているか訊いたら、日本は顔を出さないといけないけど本当にやりたい事はそういう事じゃない、で海外だけはそうしてるんだって言われたんですよね。
アダム
事務所がこの映画作ったの?
松本
作ってないですね。
アダム
よくあるもん。色んな事務所がこれやって、このシーンは好きじゃないとか、このカメラでOK、そうゆうのインディーズ映画でももう一人から聞いた、このアングルはこうゆう撮り方がいいとか。何だそれ、監督が決めるんだろ。
松本
そうですね。本当はこうしたいんだけど…みたいな。
アダム
ケンカしなよ。
松本
おとなしいんで。
アダム
事務所がこれやってとか言ったらどこまでやるの?
松本
さすがに本編に関しては一切口は出さないようにしてくれてるんですけど、あんまりお金を払えてないというのは、こっちとしては弱い処なのかな。
アダム
お金払ってもどうでもいいよ。事務所がこうやって欲しいとかいうなら自分たちで映画を作ればいいじゃない。吉本はいまやってるけど。
松本
そういうのを根本的に変えていかないと、もしかしたら日本の映画界は変わらないのかもしれない。
アダム
それ多分一番と思う。事務所がタレントを?役者を会社で撮ってる?事務所が全部コントロール、この写真NGとか、これダメとか、このポスターはダメとか。で、もし『怒り』みたいな事になったらそれで海外とか絶対にいけない。顔だけのポスターだったら逆に安い映画に見られる。だからちょっと…。
松本
口は出させない。
アダム
皆言えば変わる、言った方がいい。
松本
勝手にそういうのが常識だって、もしかしたらあるのかなって今思いましたね。
アダム
みんな同じ待遇、ユニオンの感じ。繋げばユニオンになる、事務所が嫌いなユニオン。
松本
でもそうですね。ホント作り方っていうのを自分たちで変えていかないと本当に見てもらいたい映画を観客に届けられないっていう事は実感はしているので、そこは今からちょっと頑張っていきたいなっていう風に思ってます。
アダム
もしかしたらオリンピックで何か変わるかもしれない。オリンピックで外人すごい増えてるから外人増えると考え方を変わらないといけないから。こういう考え方は事務所もそうだけど日本人のためだけ、みんな世界に映画祭に行きたいってみんなからよく聞いてるから。世界に行きたいなら世界の考え方でやらないといけない。映画の宣伝もそうだから、顔だけだったら全然海外はいけない。ちゃんと海外行けるように、予告編、日本の予告編ヤバイよ、いっつも映画館で笑っちゃう。21歳の大学生あきこはこれから人生をって説明するから。海外は今ネットフリックスの文化になってるから、時間かどんどん短くなってる、自分の。映画すぐ見たい、見たいならまず予告編チェック。ポスター、予告編面白かったらじゃあ見てみようかと思っちゃう、あと評論家。でもやっぱり映画の最初の方、面白そうだったら続けちゃう。そうじゃなかったらすぐ消す。ネットフリックス、もう見ないで消す。僕は結構色々頑張らないと今、全然違うから。まあ監督も配給会社も全員もうこういう考え方を変えて欲しい。
松本
そうですね、いや本当にもうそうだなあと思って。自分で作ってみるとそこで初めてわかる事っていっぱいあったなあって。これからどんどんじゃあいいい物に変えていこうっていう風に頑張りたいと思います。
アダム
結構が頑張っていけると思う。全部で4~5年、自分で配給していると勉強すると思うから。結構すごいと思うから、松本さんが。
松本
ありがとうございます。
アダム
テンション低いね。
松本
テンション低くないんですけどね。はい。そろそろお時間がありますので最後こう一言もし告知もあればそれも含めて。
アダム
特にないけど。
松本
ないですか。ありがとうございます。
アダム
まあ、松本さんが4-5年でずっとこの映画のために頑張っていて今咳が出て疲れているから。あのまた私呼んでください。あとインディーズ映画のために、いっぱいお客さんが来なかったら、インディーズ映画を上映している映画館がメジャー映画(を上映するよう)になっちゃうから、だからインディーズ映画のサポートをしてください。
● Noise talk (2019/3/5)
日時 2019年3月5日(火)20:50の回上映後アフタートーク
場所 テアトル新宿
登壇 箕輪厚介・幻冬舎 編集者、小橋 賢児、松本優作・監督
松本
映画ノイズの監督をしました松本です。本日はお越しくださいましてありがとうございました。
箕輪
えーと 編集者の箕輪っていいます
僕 全然なんにもこの映画に携わってないんですけど…
来てくれって言われてきました。笑
よろしくお願いします。
小橋
今回の映画にも出演している小橋健二です。よろしくお願いします。
今日なんでいきなり真ん中に幻冬舎の箕輪さんがいるかっていうと
僕が仲良くさせてもらっている中で
松本監督が熱烈に箕輪さんに映画を見てもらいたい。と言って
この間むりやり時間をさいてみてもらって
箕輪さんからコメントもらったので…
コメントだけでも凄いのに上映後のトークイベントにきて頂けるという事で
ありがとうございます。
箕輪
映画よかった
久保
お2人は映画をみられていると思うので
感想をいただけたら幸いです。
箕輪
僕ホント、感想って言っても出てるもんね
小橋
出てるからね
箕輪
僕はイチ観客としてみて
まず小橋さんから送ってもらった時に
絶対好きな奴だ。って思って
僕なんか、そうゆう嫌な気分になるの好きなんですよ
救いがない系が
闇金ウシジマくんとかあーゆー系の救いがない系が本当に好きで
マジ最悪な気分になった。ていうのが好きで
たぶんそれ系だろうなって思ってみたら、まさにその通りで
何がいいかっていうと人間の
なんていうか
ドロドロしたところと
街にいる人の救われなさをとことんまで掘って掘って掘っていく感じが
僕もお金も持っているし結構めぐまれているんですけど…なんか分かるんですよ。
だから好きなんですよね
救いがない系が。これドンピシャだなって思って
超リアルに人間の
ホントに救いがない人って
闇金ウシジマくんとかもそうだけどドンドン追い詰められていくじゃないですか
そこがリアルだった
小橋
箕輪さんて編集者としていろんな人の本とかを担当なさってるじゃないですか
みんながそれぞれ活躍していか方も現在進行形でいますけれども
全員が最初からまっとうに生きて報われていったわけじゃないじゃないですか
わりとそうゆう深い方の闇の部分も見てらっしゃるじゃないですか
そうゆう所から見て、いまのこの映画にでてる主人公とか
映画にでてる人達じゃなくてもいっぱいいらっしゃるじゃないですか
箕輪
闇あると思う
やっぱり起業家の人達って
僕が本つくるような起業家の人たちってその闇を逆にバネにして頑張った人たちが多いんですけど
僕、正直本としてはそうゆう人を対象に作りますけど
表現としては僕が作っているビジネス書とか自己啓発的なのはやっぱ成功した人ですけど
表現としてはそれって面白くなくて
闇は闇のままただある。っていうのが僕は作品とか表現としてはそうだと思っていて
だから、そこはめちゃくちゃいいですよね。
小橋
なんかこの映画の中でも結構
報われそうに見えても報われないっていう部分が
箕輪
そう。ゴールの無さね。
布施さんってさ。あの写真が見つかった時の気持ちよ。
つらっ!笑
辛くない?
小橋
あそこからどんな言い訳しても戻れないですよね
箕輪
戻れない
あれさ。何でさ。俺、布施さんの気持ちわかるのよ
ようはちょっとした出来心なのに決定的な発見をされちゃうみたいな
絶対ツイートして欲しくないんですけど
ちょっとした出来心で風俗いったのに
そのカードとか見られて決定的な浮気に見られるみたいな
いや違うんだよ!
分かります?
小橋
ちょっとした出来心なのに
箕輪
スゲー重いメッセージがあるように見られちゃうあの感じとかね、スゲーリアルだなと思った
松本
ありがとうございます。笑
箕輪
ごめんなさい変な例えで
小橋
そうゆう誰にでも起きそうな一瞬の踏み外しと
なにかの事によって人ってドンドン落ちていっちゃう
箕輪
そのダークサイドにね落ちるのと
アップサイドにいくのってホント紙一重だよね
松本
そこの違いがどっから出てくるのかなって
ちょっとまだ自分自身わからないところがありまして、、、
箕輪
あとLINEで最初みる前に送ってもらったので
秋葉原の加藤さんだっけ?
人を大量殺人で殺す人と自殺する人の差がほとんどない紙一重でコインの表裏だっていうメッセージが来た時にスゲー共感しては破壊衝動っていう単純な言葉じゃないけどなんなんだろうね?絶望しきったみたいなこのなのかな
松本
そうですね。やっぱり生きていく中で社会に自分自身が追い詰められることってやっぱりあると思うんですね。
その中でたまたまいい人と出会って自分がいい報告に行く場合もあると思うし
僕自身は初めて社会に出て仕事もなにも上手くいかなくてこのままもう終わってしまうんじゃないかって思った時期にたまたま映画と出会ったりとか。色々とご協力していただける方と出会ったり…
箕輪
以外と紙一重なんだよね
運命っていうか人との出会いとかで上手くいく場合とその人が頑張っているのに歯車が一個くくずれてドンドン落ちちゃう場合がありますよね
小橋
まさに僕が久々に(映画)見ながら
秋葉原の人の…
シーンの中で僕が自分がいくって事と相手をいくって事は紙一重なんじゃないかみたいな
箕輪
あれ演技うますぎ!
小橋
あれね。あれは僕自身があれを言いながら
僕、俳優休業して29~30歳の辺りに本当に1回お金がなくなって仕事も無くなって肝臓壊してある意味死の淵をさまよった時に、ホント鬱になった時に、マジで自分自身も車のりながらこのままツッコんじゃおうか。って思った事があるんです。
結構もしかしたら紙一重かもって…
あの時に僕ははけた友達がいて、その時のフッとした一言で体直そうかなとか思えたなtっていう
箕輪
まったくそうで、その時に出会ってる人が薬漬けの奴で覚せい剤やろうって奴だったら分かんないですもんね。
あと主人公の男性の方
あれリアル過ぎない!?あの人「ウン」の言い方上手すぎない?
小橋
あのね。ホント凄いんすよ皆リアルで
箕輪
しかも試写会の時さ出口にいたじゃん。あれやめて。おれ新しいお化け屋敷かとおもった。笑
なんか最後挨拶したけど「監督お疲れ様です。」って出た瞬間
しかも明るくいればいいのにホントにあのまんまいてさ。
おい!びっくしするわ!っておもった。なにあの仕掛け。笑
役のままいるんだもん
松本
仕掛けじゃないです。笑
元々あーゆー人なんです。笑
箕輪
元々あーゆー人なの?
松本
元々スタッフ側の人間で
箕輪
逮捕した方がいいよ。
「ウン」のいい方やばくない?
小橋
今回あれですよね。監督
普通の映画とは違う特殊な撮り方してるんですよね
松本
そうですね。普通だと台本があってお芝居してもらうんですけど
今回はでている人自身の経験をそのまま出してもらうっていう。
あの男の子も。女の子も。女の子に関しては自分の家族にネグレクト的な扱いを受けていたりして。その親に対する怒りを実際の親には言えないから映画の中の父親に言うみたいな。
箕輪
面白いね
小橋
あと一緒に住みながらみたいな
松本
そうですね。2ヵ月前くらいから家を借りてずっとそこに住んで…
箕輪
嫌だよ。まともな人いないじゃん
松本
そうですね
箕輪
でもそれってめっちゃ面白いなっておもうのは俳優って基本的に自分と全く関係ないものを演じるものだしそれでいいんだって思うんだけど、ある意味小説とかって自分を投影すするわけじゃないですか。俳優とか演技も実はそうゆう事を前提としてもいいのかもしれないですね。
自分の経験とか表現したいものを役にするっていうのは
松本
小橋さんもご自身の芸能活動をされる中で思ってきた疑問だったり…
小橋
そうですね。僕自身も8歳からやってきて。
自分の中で複雑に空回りしていってある日突然休業したっていう事があったから
結構、久々に復帰しようとは全然思ってなかったですけど
箕輪
存在感半端ない
小橋
いやいや。なんか、たまたまインドに3ヵ月いって、インドを3ヵ月1周旅して最後インドの一番上のチベットの国境近くのラダックっていう4000メートルの所で-20度でキャンプしてたんですよ。
そしたらいきなり俳優になりなさいって降りてきて。で東京戻ったらいきなり(Noiseの)撮影監督から連絡きて監督が是非でて欲しいって言ってるって聞いて。
別になんか映画って全然おもってなかったんだけど監督と結構話して割とインタビューしながらドンドンリアリティに持って行ってて監督自体も秋葉原にずっと潜入取材しながら色々こう…ある意味なんだろう映画なんだけどドキュメンタリーみたいな。
これ面白い作り方しているなって
箕輪
この題材を選んだのは…もう何回も聞かれてるかもしれないけど。いっぱい題材を探して選んだって事?
松本
いや。僕が15歳の時に秋葉原の事件が起こったんですね
事件がおこった時に僕はもちろんニュースでそれを見るんですけど
その時物凄い衝撃を受けたって事と同時に同じ時期に僕の凄い仲良かった友人が自殺をしてしまったっていうのがあって。自殺と無差別っていうのが…
箕輪
友達の自殺とあの事件っていうのが同じに見えたって事?
松本
リンクしてしまったんですね
っていう所からその想いを抱え生きていて実際に自分も社会で生きてみて色んなこう
社会に押しつぶされそうになった時に作ったっていう映画
小橋
ある意味その想い。自分の中でもモヤモヤっていうのを映画が逆になかったら自分も生きてこれなかった
松本
本当にそうだなって思ってて
たまたま僕は映画と出会ったから今人を殺さずに済んでいる
箕輪
おい!あぶね~な。笑
松本
ホントにそうゆう感じだったんです。笑
箕輪
そうだよね。でも僕はそんな何も抱えてないけど。でも没入するものがポジティブである物とか人が感動してくれるものである事が幸せだけど、そうじゃない人いるもんね
松本
いっぱいいると思います
小橋
箕輪さんは死ぬこと以外はかすり傷ですもんね
箕輪
やだよ~
すげーやだよ~笑
小橋
ホントに誰もがあるけども意外と僕は思うのは今この現代ってなんかこう生きながらに死んでいる。実は自分が死という事を気づかずに生きている人って意外と多いんじゃないかって思う
箕輪
それでいうとホントにこれから寿命ってなんか60%くらい伸び続けてるらしいんですよ。
だからたぶん我々って普通にこの伸び率でいうと120歳くらいまで生きる。
そう思うとなんか死の定義ってもう肉体じゃなくなるんですよ。肉体は100年以上生きてるけど。もうほぼ脳は動かないみたいな。その理由って今の小橋さんの話で言うと20代でももはや死んでんじゃないかっていう様な事もあってホントに死の定義って難しくって世の中に対してなんのエネルギーもなくなる。死にたい死にたいって思って事はもはやね
あのそれがいいとか悪いとかじゃなく。せいではないような気もする
小橋
昔はそれこそ短い時になんとかこの中いきたいなって
目標があっても遠すぎて
箕輪
だからもうホントに迷子になるし何のため生きてんだっていう人が、お金とは仕事があっても思う人が続出するはずなのにいわゆるこの暗部に落ちちゃった人は尚更つらいと思います。
小橋
ある意味20世紀って物質に囲まれて豊かだと勘違いして21世紀なってくる時に色々、情報化の社会になって情報がある事で、最初は世界でこんな情報が知れるんだってなったけど情報がありすぎちゃって逆に分けわかんなくなっちゃってるじゃないですか
箕輪
そうだと思う。あと自分が不幸だっていうのを思っちゃうもんね
小橋
他人と比べるものがあり過ぎちゃって
箕輪
本当そう。でも難しいんだよね。
なんかでもこうゆう事件もそうだしこの映画もそうだけど、身も蓋もないけどやっぱりさ教育とか追立とか運命によって結構決められちゃってる可哀そうさあるよね。要は親が早くに離婚してとかさ貧乏でとか、あの虐待受けてとかそうされた人が全員そのあんまりよくない人生を送るわけじゃないけど、やっぱり勝手に運命としてもらっちゃったものでまた引き継ぐみたいな不幸の連鎖として止まらないみたいなものが現実として凄い深いよね
松本
そうですね
ホントに何かそうゆう意味では不平等な社会だなと思いますよね
小橋
また複雑なのはその、そうしてしまっている親にも本当なしたくないけど何かがあるみたしなね
箕輪
そうだから永遠に続いてくんだよね。だからホントに別に全く肯定しないし肯定できないと思うけど、もう怒りは自殺か殺人に行きついてしまう人の考えもわかるよね。もうだって仕事頑張ろうが何しようがもう永遠に無理だったら破壊して終わらしてやろうかみたいな。それしか無くなっちゃう人が生まれてもおかしくない。
松本
そうですね
久保
はい!すいません。ありがとうございます。
そろそろお時間となってしまいました。
箕輪
皆で行き場のない話になっちゃった。どんなトークイベントだよ。笑
久保
是非、最後にお1人づつ頂ければと思います
松本
今日はお越しいただきましてありがとうございます。
この映画は3年前 僕が23歳の時に撮影した映画です
自主映画で皆で頑張って撮った映画で中々こうやって公開できる事を想像できなかったのでこうやって公開できた事で自分の人生でまた一つ変わったんじゃないかなっていう想いがありますので出来るだけ沢山の人に見てもらいたいと思っておりますので是非よろしくお願いします。
今日はありがとうございました。
箕輪
僕は本当に松本監督の初めての作品いいなと思ったのでしかもカラーが。なによりもカラーが。松本監督っていうカラーが出てたんで出来るだけ量を作り続けて欲しいなって思います。いろんな外しとか自分ぽくないって気にせずに色んな事に手を出しながらとにかく生み出すアウトプットし続けるっていう作品を世に出し続けて頂ければなって思って期待してます。頑張ってください
小橋
僕も10年ぶりくらいに役者として起用して頂いたので僕逆にホントに自分で恥ずかしくなるくらい周りの方の方がリアリティ凄くて改めて自分て演技し過ぎだったなって思っちゃう部分があったんですけど。でもなんか監督が想いがずっとあってモヤモヤしたものを作品にぶつけるっていうように、多分むかしの作家さんとかアーティストとかって多分色んな自分の中にある心の闇とか何か消化しきれない何かを作品に変えてそれをエネルギーに変えた時に誰かそれを見て理由なく感動したりそこで救われたりっていうことでさっきの闇の連鎖じゃなくて何かある意味で闇の気持ちから作っても何か人が救われるっていう事が僕は作品とかってあるなって思ってそういう意味で松本監督が気づいていく視点での社会っていうのをドンドン切り取っていくことが少なからず誰かに気づきを与えてくれるんじゃないかなって思うんで作り続けて欲しいなって僕も思います
● Noise talk (2019/3/1)
日時 2019年3月1日(金/映画の日)20:50の回上映後アフタートーク
場所 テアトル新宿
登壇 篠崎こころ、安城うらら、鈴木宏侑・主演三人、松本優作・監督
松本
自己紹介と公開初日を迎えた思いは?
篠崎
本日お越しいただきまして有難うございます。撮影から公開まで3年かかったので上映できたことが感慨深く思います。満席有難うございます。初日を迎えられたのも皆様のおかげだと思っております。これからも上映続いていきますので応援よろしくお願いいたします。
安城
撮影は3年前で、ロンドンとオランダにも一緒に行かせていただいて、ようやく日本で劇場公開できるって…実感はあまりなくて。この舞台に立ち、みなさんのお顔を見て、お立ち見の方もいて、今ようやく実感しました。
鈴木
僕はスタッフも同時にやっていて撮影時や編集の松本監督の苦悩を知っていたので、やっとたくさんの人に見てもらえる映画になれて一安心しています。今日はありがとうございます。
松本
この映画を撮影した時は3年前くらい。23歳くらいの時にこの映画を撮影しました。当時はこうやって劇場公開ちゃんとできるかわからない状況で、もう映画を完成させることだけで一杯一杯でした。うまく行かないこともたくさんあったのでこうやって公開できて嬉しいです。。。
松本
役作りは?
篠崎
特にしていません、というのも脚本をいただいた時には大枠しか書いていなくて。撮影時に監督と二人でどうしようかを決めて台本を書き換えていたので、(映画に映っているのは)素の22歳の時の私のまま。なので役作りは意識しませんでした。
安城
最後に秋葉原の街に出るんです、どうしようもない環境を自分から作ってしまったことに対してやるせない気持ちとかある中で。秋葉原という街はすごくキラキラしてて、そこに勝手に向かってしまうようなそんな気持ちで最後は演じました。役作りはヤンキーで荒れた感じで、私はヤンキーっぽくないので。ヤンキーではないけどヤンキーぶってる人を想像しながら、監督からいただいた映画とかを参考にやりました。マネージャーにもヤンキーのような言葉遣いをしてしまうくらい役になりきっていました。
鈴木
この役をやることになったきっかけは、松本さんがPVを撮影するということで岸さんから声がかかり撮影アシスタントとして手伝いに行ったときに、松本さんが映画を企画していてオーディションがあるから来てくれと言われて行ったらぼく一人しかいなかった、そこで松本さんと話しました。同じ神戸の出身だったり、母親が親というよりも女といういう部分が強いというよな共通 点があって、松本さんを演じればいいのかなっていうのと同時に、モチーフになっている秋葉原の事件の犯人をどうやっていったらいいのか、あとは本などを参考にして役作りしました。
松本
この映画を作ったきっかけが2008年に僕の友達が亡くなってしまって。。。無差別に人を殺すということと自分を殺すということと元は同じじゃないか。。。亡くなった友達にもこの映画見てもらいたいなって思いますし、映画を作るにあたっていろんな苦悩とか壁があったんですけど公開できてよかったなと思います。
● Noise talk (2019/2/12)
日時 2019年2月12日
場所 アキバシアター
登壇 篠崎こころ・出演、安城うらら・出演、鈴木宏侑・出演、仁科貴・出演、小橋賢児・出演、布施博・出演、來河侑希・出演、川崎桜・出演、岸建太朗・出演、banvox・音楽プロデューサー、松本優作・監督
大山
え、皆様大変お待たせ致しました、え本日ですねあの舞台挨拶MCを担当させて頂きます大山真絵子と申します。今日はよろしくお願い致します。え今回の作品映画「Noise」はですね、こちらあのレインダンス映画祭に上映されまして、日本映画ベスト1アジア映画ベスト4など今注目を集める作品になっております。この後15分ほど舞台挨拶とフォトセッションを予定しておりますので皆様どうぞ最後までお付き合いよろしくお願い致します。それでは早速ですね、松本監督とキャストの皆様をお呼びしたいと思いますので、え、皆様拍手でお迎え下さい。
拍手の音
大山
え、では早速ですね松本監督の方から、え、順番に簡単に自己紹介をお願い致します。
松本監督
えっとあの監督をしました、松本優作と申します。えっと本日はお忙しい中お越し頂き有難うございます。
篠崎
桜田美沙役の篠崎こころです。今日は有難うございます。
安城
山本里恵役の安城うららです。よろしくお願いします。今日は有難うございます。
鈴木
大橋建役の鈴木宏侑です。えっと、よろしくお願いします。
仁科
えっと大橋君の働くバイト先の上司やりました、仁科です。よろしくお願いします。
小橋
え、高橋役の小橋賢児と申します。え、今日もよろしくお願いします。有難うございます。
布施
え、昨年、還暦を迎えました布施博です。よろしくお願いします。
來河
え、山崎役の來河侑希と申します。今日はよろしくお願い致します。
川崎
大橋健の母親深雪役をやらせて頂きました。川崎桜と言います。今日は有難うございます。
岸
え、桜田美沙の父、敏夫役と撮影監督を務めさせていただきました、岸建太朗と申します。
今日は本当に有難うございました。
banvox
音楽プロデュースさせて頂いたbanvoxって言います。よろしくお願い致します。
大山
はい、有難うございます。(皆様の拍手)あ、皆様有難うございます。では、早速ですね、皆様に時間も限られている中ではあるんですけれど、いくつかちょっと質問させて頂きたいなと思うんですけど、まず松本監督に今回のこの「Noise」っという作品を製作するきっかけについてちょっと話してもらえたら。
松本監督
はい。この映画は、秋葉原の事件をモチーフにして作った映画なんですけど、そもそもあの秋葉原の事件が起こった2008年の時に、同じ時期に僕の友達が自殺をしてしまって亡くなってしまったという部分がありまして、無差別ということと、後、自殺、全く別々のことなんですけど、何か当時15歳の時にそこがリンクして、もしかしたら誰もがそういう状態になってしまうのではないかということを思って作りました。映画を作った、ま、作る前にですね、僕自身がやっぱ自分の生活の時に、とても苦しい状態に陥ってしまった。もしかしたら、何も何も上手くいかなくて、いろんなことが上手くいかない状態で、ちょっとこの映画を作らないともう僕自身これから生きて行けないんじゃないかっていうような状態で作った映画です。
大山
はい、有難うございます。じゃあ次にですね、主演を務めています篠崎さんにちょっと伺いたいんですけど、今回は篠崎さん自体は、初映画で、初出演ていう形なんですけども、実際にどうでしたか?
篠崎
そうですね、もう本当に右も左も分からない状況で、演技って感じになったのでちょっと不安な所はあったんですけれども、監督とその時に話し合って台本を色々変えて頂いたりとか、自分に沿った台本にして頂いたりとかがあったのですごく美沙の役が私に近くてこう演じやすかったかなっていうのがあります。
大山
結構、監督と色々話しながら作っていくっていうのは時間はとった感じなんですか
篠崎
そうですね、あの、ずっと撮影の前に一日私のこれまでの人生じゃないですけど、色々ヒヤリングして頂いて、台本をまたその時に書き替えてもらったりだとか、色々組んで私の人生を入れてもらった作品じゃないかなと思うので、ぜひその辺も見て欲しいなと。
大山
そうですね、ぜひ、そこも注目して頂いて。はい、有難うございます。では、次に小橋さんにお伺いしたんですけれども、今回出演されるきっかけが撮影でも入られている、出演されている岸さんから伺っているんですけども、こ作品に出るきっかけというものは
小橋
そうですね、僕自身が27ぐらいまで俳優やってて、10年ぐらい休業っていうか、やってなかったんですけど、ちょうどこの作品の直前までインドに一人旅を三ヶ月くらいしてたんですよ。ラダックて言うチベットの国境のインドの一番北の最北端で最後の旅の終わりを迎えようとしていた時に4000mぐらいの所でマイナスに20度くらいで車用の寝袋で寝ていたら、急に「役者やりなさい」みたいなのが降りて来て、メッセージが、それで気のせいだろうと思ったんですけど。日本にその後一週間ぐらいで戻ったら、いきなり、岸さんと、あの僕昔映画を撮ったことがあって、そこで、岸監督と、あの今回は撮影監督なんですけど、出会って、岸さんから連絡あって松本監督っていう若い監督がぜひ今映画を撮ろうとしていて出て欲しいという風に言っていて、あれ、今僕ちょうど山の上で言われてんですけど、みたいな。これも何か縁だなと思って、僕もなかなか、自分も会社もやっていてスケジュールなかったんですけど、その時だけインド帰りでぽっかり空いていて、監督と話したらすごい自分の実体験とか、想いをもとに秋葉原とかあるいは潜入取材じゃないですけど、本当にリアリティみたいな魂込めて作ろうとしていて、それをなんか話を聞いている時に僕も結構心打たれて、あ、これはもうどんな形でもいいから、関わりたい、関わらせて頂きたいと監督に言って、久々に行って出させてくれたという経緯です。
大山
どうですか松本さんは
松本監督
僕ずっと、すごい好きな映画で「スワロウテイル」がすごい好きなんですけど、まさかあの好きな映画の方が出ているんだ、嬉しいなという気持ちは初めありました。
大山
作品の完成をご覧になって、すごいそこからも更に熱くこの作品を盛り上げてと行ったと伺ったんですけれども。
小橋
本当にお世辞じゃなくて結構毎回見るたびに三度泣くぐらい結構、魂震わされるというか、単純な作り物というよりは、本当に役者自身もみんな嫌になるんじゃないのって思うぐらい、感情移入できるような素晴らしい演技をなさってるし、本当に作品から伝わってくるエネルギーって本当にすごい。これは僕自身も短編映画っていうよりもドキュメンタリーなんですけど作ったことがあってなかなか作ったはいいけど、広めるのは難しいなと思って、そういう想いもあって仲間内とか僕の知り合いとかにある意味内輪で上映して応援者を募ったりして色々紹介したりとかして、僕も役者以外の事もさせて頂いたりもしてるんですけど。ほんとここからだと思うんで、ここからさらに更に一人の力が5人10人100人とどんどん繋がってくるんでやっぱいろんな人にどんどん伝えていって欲しい映画だなと思っています。
大山
有難うございます。次の質問にうつらせて頂きます。布施さんと仁科さんにお聞きしたいんですけれども。撮影は三年前、当時松本監督が23歳というものすごい若さとエネルギーがある監督だったと思うんですけれども、実際撮影中はどうでしたか。23歳の松本監督と一緒にやっていて。
布施
しつこいですね。何回も何回もやるから。役者で言ったら桃井かおりぐらい。何回も、納得いくまでやるんですよ
大山
こだわりが
布施
はい、しつこいなと思って
大山
しつこかったんですか
松本監督
そうですね、何回もやらせて頂いて。本当に有難うございます。
布施
いや、でもそれは本当に僕らはね、言われて要求されたことをお芝居でやってるから、本当にそれは監督の想いだからいかにそれに答えるだから。最近の若い人の中ではいいんじゃないですかね、しつこくて。
大山
仁科さんはどうですか
仁科
そうですね、時間も予算も結構限られた中だったと思うんですけど、ワンカットワンカット必ずチェックして一つでもちょっとイメージと違うところがあったら何回でもやってくれるんで。いま、中々あそこまでこだわって撮れる現場ってないもんですから非常にやりがいは感じておりました。
大山
有難うございました。今回音楽の面でもすごい魅力的な作品なんですけど、楽曲を音楽プロデュースで関わってくださったbanvoxさんにお聞きしたいんですけども。その完全に音楽プロデューサーという形で作品に関わっていらっしゃるんですけれども、今回音もすごく印象に残るんですけど、そこらへんはこの作品の中でどういう風に監督と話しながら音楽が生まれていったのかなとお伺いしたいんですけれど。
banvox
そうですね、この曲ていうかこの映画の全体の音楽を作った当時は、すごい実家のすごい狭い部屋で誰も人を入れたことが無い部屋だったんですけど、マネージャーも入れたことがなくって、でも唯一監督だけを僕の家に入れて、それで監督と二人でどういう曲を作ろうと相談したんですけど、結局好きなものの話になってお菓子を食べて終わるっていう感じでそのあと、そういうので凄い共通点というか凄い似てる面がいっぱいあって、それを感じたのでもうだったら僕が好きなように作って監督に響くだろうと作ってみたらがっつりハマったみたいで凄い嬉しかったです。
松本監督
banvoxさんが音楽を作るっていう元々のきっかけっていう所が僕は素晴らしいなって思って。苦しい状況の時にお母さんに音楽を作るみたいな、聞いてて。
banvox
僕も同級生が、というか幼馴染が自殺をしていて僕もしにたいって追い詰められて音楽で生きていこうって決めて今ここで立てているので。そういう映画との感じというか、そこがマッチして凄い簡単に作れた感じはありました。それで、監督から頂いた映画での環境音を加工してそれをさらに音楽にしたりして、新しい試みなどをいろんな音楽などでサポートさせて頂きました。すいません、なんかまとまらなくて。
大山
有難うございます。すいません、本当は皆さんにお伺いしたい所なのですが、ちょっとお時間の関係もございまして。最後に松本監督からこれからご覧になる皆様に一言いただけたらと。
松本監督
この映画は僕自身が辛い状況に作った映画で、どういう時に見て欲しいかっていうところで、今を苦しんでいる人たちにぜひ見てもらいたいなという想いの強い映画になっていますので、ぜひぜひ見ていただけたらなと思っています。最後に一言だけ三人に。
篠崎監督の想いや、私も色々想いを込めた作品になっています、ぜひ、見くださると嬉しいです。
安城
これまでの人生で感じ方が各々それぞれ違う作品だなと思っていますので、また色々なことを感じてもらえばいいなと思っています。
鈴木
想いや熱意っていうものが監督含めスタッフと役者の方、みんなの想い、熱意が詰まっているのでそれが伝わればいいなと思っています。
大山
有難うございました。